確かな品質基準を持つJAS構造材

建築物に、品質・性能が保証されたJAS構造材を

【千葉県立安房高等学校 柔剣道場】 写真:水谷綾子 協力:山田憲明構造設計事務所 美建設計
JAS規格を受けた木材である、「JAS構造材」。
近年、このJAS構造材を、非住宅分野の建築物に使用するケースが増えています。

非住宅建築において木材の使用は、
自然の温かみを感じさせる、環境問題に有効であるといった特性がある反面、
品質の基準、また強度等の性能にばらつきがあったため、避けられる傾向にありました。

しかし、JAS構造材はJAS制度の基準をクリアしており、
寸法、材質、強度性能等の品質、また大きさや形状の規定が明確化されています。

そのため、木材の特性に「安心」「信頼」が付与され、住宅等を問わず様々な場面での使用が進められています。
 

JAS制度とは?

JAS制度とは、「農林物資の規格化等に関する法律(昭和25年法律第175号)(JAS法)」に基づいて、
農林物資の「品質の改善」「生産の合理化」「取引の単純公正化」「使用又は消費の合理化」を図るために作られた制度です。
 

【JASマークの表示例】
 

<JAS製品は、品質・性能を保証します>


木材は生物資源。そのため、産地や気候等によって同一樹種、同一寸法であっても品質に差異が生じてしまいます。
しかし、JAS製品はJAS規格により定められた厳格な審査をクリアしており、
実際の工程においても農林水産省に登録された民間の登録認証機関が認証した製材工場・販売事業者のみが製造しているため、
一定以上の品質・性能が担保されているのが特徴です。


また、JAS規格は使用する用途に応じて品目を区分しているため、
各建築部材に求められる資材の選択を容易にするというメリットもあります。




 

建築資材としてのJAS構造材

品質・性能が明確化されているJAS構造材の使用には、様々なメリットがあります。


<構造計算が可能>
JAS構造材(構造用製材、2×4構造用製材、CLTなど)のJAS規格では、構造用製材の樹種・等級ごとにヤング係数を制定。
また国土交通省告示では「木材の基準強度」が定められており、建築物の構造計算に利用が可能です。

<正確な含水率コントロール>
JAS規格では品目別に含水率基準を設け、表示されている含水率以下の品質を保持しています。

<寸法精度が明確>
JAS規格では、製品に表示されている寸法と実際の寸法との差の明記が定められており、寸法精度が明確です。

<燃え代設計への対応>
JAS構造材は、準耐火構造における燃え代設計への対応が可能です。

<高い信頼性>
樹種、寸法、製品区分、等級等の仕様を指定することで、入手場所に問わず同等の品質、規格をそなえた製品の入手が可能です。
わらしべの里共同保育所

木材としてのJAS構造材

建築中の丸櫻建成株式会社 新社屋建築中の丸櫻建成株式会社 新社屋
木材であるJAS構造材の使用には、様々なメリットが生まれます。

<景観への配慮>
景観保全や生活環境の改善に効果が見込まれ、設計・建築関係者、また顧客や地域住民にとって、より魅力ある建物の建築を可能にします。

<環境に優しい建築>
木々は光合成の過程で二酸化炭素を吸収。酸素を排出し、炭素を養分に変えて成長を続けます。
このとき蓄えられた炭素は、木材・木製品になっても閉じ込められたまま。
平均的な木造住宅の木材は、およそ6tの二酸化炭素を吸収していると言われているため、JAS構造材の使用は環境に優しい低炭素社会の創造につながります。

<国の後押しと、日本の木造文化の見直し>

国は現在、建築物の木造化・木質化を推進。2019年6月に施行予定の改正建築基準法(建築基準法の一部を改正する法律)もあり、木造準耐火建築物に注目が集まっています。
また昨今、海外では日本の木造文化(軸組構法)の評価が高まっており、国内外問わず、日本の木造の建築物に対して大きな期待が寄せられています。

JAS構造材を利用した「CLT工法」

砂川印刷株式会社 建築中の社屋
CLTとは、ひき板(ラミナ)を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着した構造材です。
現在では、イギリスやスイス、イタリアなど、ヨーロッパ各国でも様々な建築物に利用され、各国で急速な伸びを見せています。

日本では、2014年にJAS規格が制定。
登録認定機関による製造業者等の認定を経て、JASマークの付された直交集成板(CLT)の流通が始まりました。


<施工がシンプルかつ、建築期間の短縮化が可能>
CLT工法は、それぞれのパネル自体が柱・梁となり、接合部はビスと金具によるものが基本。
そのため、従来の木造と比べて施工がシンプルであることから、熟練した技術者でなくとも施工が可能という特徴があります。
また工場内で一部の材料を組み立ててから現場に搬入(プレファブ化)することで、施工期間の短縮化を図ることができます。

<優れた機能とデザイン性の高さ>
CLTは木の特性により、断熱性や遮炎性、遮熱性、遮音性等の面で複合的な効果を期待できます。

そのため、木材特有の断熱性と壁式構造の特性を活かして、
戸建て住宅の他、中層建築物の共同住宅、高齢者福祉施設の居住部分、ホテルの客室等に用いられています。

またデザイン面においても、木ならではの特徴や色味をうまく活用することで、自然の風合いや肌触りを感じることのできる居心地の良い空間づくりに実現します。
有限会社アラン(浜松市) 社屋 上棟の様子

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